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小さなオープンカーで北海道の温泉を巡る、道産子の入湯記録。

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温泉水の還元力についての再現実験



ある日、自宅で温泉水を使った実験をしてみました。
これは今年の春にある場所で行われていた実験を再現したものです。

まず、2つのコップに水道水を入れます。


そこへ、うがい薬の登場です。


両方のコップに、ほぼ同じ量のうがい薬が入りました。


そこへ温泉水を投入します。


この温泉水はある民家で使用しているものです。
昭和60年9月の分析書によると、こちらの温泉は源泉温度10.0℃、湧出量は毎分20リットル。
pH7.3、蒸発残留物1.140g/kg、成分総計1.223g/kg。
泉質は石膏硫化水素泉です。
少ない量でも強い硫化水素臭がする源泉で、突然お邪魔したにもかかわらず、いろいろと温泉の説明をしてくださり、1リッターほど源泉も分けてくださいました。
今回はそれを使用します。


とはいえ、自宅に持ち帰る間に少し酸化して白く濁ってしまいました。
これで再現実験ができるかどうか少々不安でしたが…


片方のコップに温泉水を入れると、あっという間に透明になりました♪


もう片方のコップには水道水を入れました。
両者を比べると、単純に色が薄くなったわけではないことが分かります。

温泉仲間でもある化学の先生にお聞きすると「ヨウ素(I2)は水に溶けないのでヨウ化カリウム(KI)水溶液に溶かすと褐色(うがい薬の色)になりますが、そこへ還元性の温泉を入れるとヨウ素が無色のヨウ化物イオン(I-)になり透明になります」という説明でした。
化学の実験では還元剤としてビタミンCを使うことが多いようですが、(汲み出してから半日ほど経っていても)実際に温泉水が還元剤になるという実験を再現でき興味深く思いましたし、可視化されると非常に分かりやすいとも感じます。ただ、化学的な説明はよく理解できない点が多く、もっと化学を勉強しておけば良かったと今になって思いました^^;

「新鮮な温泉には泉質を問わず還元力があり、人間の老化も活性酸素による酸化の結果なのだから、循環ろ過・塩素殺菌(酸化)していない新鮮な温泉に浸かる事は健康な身体を維持する助けになる…温泉は実際に身体に効く」というのがこの実験をされた方のお話であり、国内でも実証実験が行なわれていますが、それが本当に医学的・化学的に正しいかどうかはもう少し時間が経たないとはっきりしないかもしれません。

余談ですが…この実験を行なわれた方を揶揄して「源泉掛け流しという言葉が北海道の温泉をダメにした」などという話を未だに持ち出そうとする某編集長様もおりますが、それこそ随分古い話。思考がその時代から変わっていないのが残念ですし、その某編集長様が使っている「正しい温泉」という言葉が多くの人の温泉に対する思考を停止させたのだから、”どっちもどっち”というのが私感です。

それよりも、温泉の還元力が実際に身体にどんな影響を与えるのか、将来具体的な内容の話が聞けることを楽しみにしています。
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プロフィール

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のん
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男性
職業:
温泉愛好家&温泉ライター。温泉資格:温泉入浴指導員・温泉健康指導士・温泉ソムリエマスター・温泉観光士・温シェルジェ・温泉観光実践士・温泉観光管理士・高齢者入浴アドバイザー。
趣味:
湯。翼。
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