忍者ブログ

+ green wing +

小さなオープンカーで北海道の温泉を巡る、道産子の入湯記録。

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

留の湯

外観

北海道七飯町。
東大沼温泉で現在唯一営業している温泉施設になります。
先日、日帰り入浴で立ち寄りました。

こちらには2つの湯殿があり、それぞれで入浴料がかかります。
訪問時は片側の湯殿が清掃直後ということで、朝と夕方に2度立ち寄って両方入りました。

公衆浴場
受付で湯銭を払い、まずは正面の公衆浴場へ向かいます。

脱衣場
たいへんシンプルですが、よく清掃された脱衣場です。

浴室
湯船は内湯1つです。10人ほど入れそうな大きさで、42.4℃。

湯口
お湯そのものは無色透明ですが、湯口は色づいています。

昭和な湯殿です
浴室全体はかなりの時間の経過を感じさせるものでしたが、その風情がまた良くて、のんびり浸かることができました。

廊下に掲示されている平成27年5月の分析書によりますと、こちらの温泉(湯船の方)は源泉名「東大沼温泉(留の湯2号井と留の湯3号井の混合)」。
泉温42.0℃、湧出量空欄(混合)。
pH7.8、蒸発残留物0.491g/kg、成分総計0.610g/kg。
泉質は単純温泉です。
成分的には含芒硝-重曹泉で、無色透明で柔らかくサラッとした感じに見えながら、非常に発汗が進むお湯で、止まらない汗に驚くくらいでした。

さらにこちらはカランも温泉を使用していて、同じく平成27年5月の分析書によりますと、源泉名「東大沼温泉(留の湯5号泉)」。
泉温44.7℃、湧出量空欄(自然湧出)。
pH7.2、蒸発残留物0.493g/kg、成分総計0.624g/kg。
泉質は単純温泉です。

公衆浴場の入浴料は400円です。

安政の湯へ
さて、同じ日の午後にお湯が溜まったばかりの安政の湯を頂きました。
再び湯銭を払って、公衆浴場の向こうの廊下を進みます。

安政の湯前
廊下の先に安政の湯の入口がありました。

脱衣場
横に長い脱衣場で、壁際に木の棚が設置されています。
公衆浴場もこちらも時代の流れを感じさせる脱衣場ですが、比べてみると全く雰囲気が異なります。こちらは温泉宿の脱衣場、公衆浴場はその通り昭和の公衆浴場然とした感じです。
一つの宿で2つのタイプの浴室が楽しめてちょっと得した気分でした。

浴室
脱衣場から浴室が見えるため、早く入りたい気持ちに駆られます。
浴室中央に配置された湯船、両側に並ぶカラン、一部がお湯によって変色している渋いタイルの色…それに加えて細かな水蒸気が浴室にびっしりと舞い、何とも言葉で表現できない良い雰囲気でした。

湯口
お湯は無色透明ながら、こちらの湯口はオレンジ色に色づいています。

湯船
湯船は6-7人が入れる大きさで、温度は39.8℃。

廊下に掲示されている平成27年5月の分析書によりますと、こちらの温泉は源泉名「留の湯(旧館浴室注入口)」。
泉温41.7℃、湧出量空欄(自噴)。
pH7.2、蒸発残留物0.485g/kg、成分総計0.606g/kg。
泉質は単純温泉です。

公衆浴場に比べるとこちらのお湯の方が温度は低めなのですが、お湯に浸かるとキシキシ感があり、同じく非常に身体が温まるお湯です。あっという間に汗だくになり、あがってからクールダウンするまでしばらくかかりました。
単純温泉は名前ほど単純ではないというのを実感できるお湯です。

カランの方は、公衆浴場と同じ留の湯5号泉が使われています…が、館内に張り紙があるように安政の湯のカランはほとんど使用できない状態になっています。

安政の湯の入浴料は500円です。

露天風呂
道路を挟んで建物の向かい側には、宿泊者限定の露天風呂の入口があります。
しかしお話では利用者が少ないためもう管理されていないようです。
入れるチャンスがあればと思ったのですが、残念でした。

源泉小屋?
建物の前には、源泉小屋と思われる建物があります。

古い分析書
その壁には過去の駒ヶ岳の噴火の記録と、昭和57年の分析書の写しが書かれていました。現在の留の湯が開業してからでも既に140年近く経っていますが、安政3年(1856年)の駒ヶ岳の噴火の際に留の湯の湯治客が被災したという記録が残っており、この温泉がその時既に湯治場として利用されていたことが分かります。

こちらの温泉は宿泊も可能でしたが、今年の春からスポーツ合宿のみの受け入れで一般の宿泊はやめています。そういった情報もあったので気になって立ち寄ることにしましたが、2つの浴室ともによく管理され、歴史ある良いお湯をいただくことができ満足でした。

しかし大沼周辺の温泉施設は減り続けており、現在東大沼温泉はこの1軒・西大沼温泉も1軒しか営業していません。北海道新幹線の開業まで半年ほどですが、開業に向けて盛り上がっている様子は全くなく、少々心配になりました。
PR

この記事へのコメント

Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
管理人のみ閲覧できます
 

プロフィール

HN:
のん
性別:
男性
職業:
温泉愛好家&温泉ライター。温泉資格:温泉入浴指導員・温泉健康指導士・温泉ソムリエマスター・温泉観光士・温シェルジェ・温泉観光実践士・温泉観光管理士・高齢者入浴アドバイザー。
趣味:
湯。翼。
自己紹介:
+ お知らせ +
※ブログ移転&前PCのHDDクラッシュに伴い、過去の記事の画像がない状態が続いております。随時大きなサイズで画像を記事に戻しておりますので、ご容赦ください。
※当コンテンツの無断転載を禁止いたします。画像を使用する場合は管理人にお申し出下さい。
※コメントは承認制となっております。

ブログ内検索

最新コメント

[04/29 とまチョップ]
[11/24 日本一小さい市]
[10/22 くまごろう]
[06/28 いわ]
[06/24 ぴかリン]

カレンダー

03 2024/04 05
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30

カウンター

Copyright ©  -- + green wing + --  All Rights Reserved

Design by CriCri / Photo by momo111 / powered by NINJA TOOLS / 忍者ブログ / [PR]