+ green wing +

フロントで湯銭を払い、フロント横の浴室へ向かいます。

館内もまだ新しい匂いがしていて気持ち良いですね。
このドアの向こうが脱衣場となっています。


ピカピカの脱衣場です。木の棚にプラスチックの脱衣カゴ。


脱衣場には飲料水や立派なマッサージチェアがあります。
マッサージチェアは無料で使用可能。嬉しいサービスでした。


楽しみにしつつ内湯に入ります。
やはり非常に綺麗な浴室で、天井が高く大きなガラスの開放的な浴室でした。


浴槽が2つ並んでいますが、左は車椅子に乗ったまま湯船に浸かることができるよう、スロープが設置されています。スロープ部分を除けば10人ほど入れるでしょうか。
訪問時の温度は41.3℃でした。


右にある浴槽は2-3人ほど入れる大きさです。「源泉」と書かれていますが、立ち寄り時には全くお湯が出ておらず、ため湯状態で38℃程度の温度になっていました。


上の2つの浴槽の他に、湯殿の反対側には「炭酸泉」の浴槽。
こちらもぬるめの温度で、浴槽の底から炭酸が出ていました。


さて、ガラス張りの向こう…露天風呂のエリアへ移動します。


ドアを開けてすぐ手前にあるのがタラソテラピーの浴槽。
湯口からは海水が出てくるとのこと。北海道では初の浴槽のようです。


その奥には水風呂とフィンランドサウナ、そして温泉浴槽がありました。
虫もおらず、穏やかな日でとても良い雰囲気です。


露天風呂の温泉浴槽にも、車椅子用のスロープが設置されています。
こちらも8-10人ほど入れる大きさがあり、温度は40.3℃。


露天のエリアは大変広く、奥はオープンカフェのようなスペースになっていました。

脱衣場に掲示されている平成21年12月の分析書によりますと、こちらの温泉は源泉名「乙部町舘浦源泉2号井」。
泉温74.5℃、湧出量は毎分320リットル（動力揚湯）。
pH7.2、蒸発残留物5.087g/kg、成分総計5.839g/kg。
泉質は含食塩-芒硝泉です。

湯使いについての表示は見当たりませんでしたが、温泉浴槽では吸込み口が稼働しており、循環ろ過でお湯を使用しているのは間違いないと思います。
そのため、同じ源泉を使ういこいの湯で感じられる金気臭などはありませんが、茶色く濁るお湯から薬品臭は感じられず、ツルキシ感があるサラッとした印象のお湯になっていました。


何よりも印象的だったのは、「完全バリアフリー」と呼ばれるこの宿の造りです。
ロビーから露天風呂まで床に段差がないことや湯船に入るためのスロープがあるだけではなく、脱衣場や浴室には入浴用の車椅子まで用意されています。


また、全ての洗い場が車椅子に乗ったままで使える高さになっています。
車椅子が必要のないお客さんが使うことを前提に造られ、浴室の一部を身障者対応にする施設は多いですが、このホテルの湯殿は逆の発想での造りになっていて非常に感心しました。

ネットの情報などを見ると、"全国初のソフト・ハード面ともに完全バリアフリーホテル"、スタッフの半数以上が障がい者の方という"道内初の「就労継続支援Ａ型事業所」宿泊施設"、"道内初のタラソテラピー泉"という、初物づくし。
道内で唯一の個性を持っていると言えるこちらのホテル、非常に印象的でした。

入浴料は800円です。