+ green wing +

オープンしてまだ半年ほどしか経っておりませんが、新築ではなく元々は太平洋炭礦健康保険組合　川湯保養所だったとのことです。そう聞いて検索してみると、釧路市のHPに今と変わらない外観の保養所時代の写真が載っていました。
その説明では昭和初期に開設されたとのことで、保養所としての歴史も長いようです。

さて、フロントで湯銭を払い中へお邪魔しました。

浴室は廊下の奥、階段を降りた先にあります。


こちらが脱衣場です。
建物自体決して大きくなく脱衣場も小さめですが、まだ新しいことも相まってとても綺麗で快適に使えるスペースでした。
ブラシと無料のドライヤーが備え付けられていました。

どんなお風呂なのか楽しみにしつつ暖簾を潜ると…

脱衣場と浴室の間にウッディーな休憩スペース。
不意をつかれましたが（笑）、クールダウンしてまた湯に浸かるのに丁度良い場所でした。脱衣場には小さな長椅子が１つあるだけですので、このスペースはありがたいです。


そして、こちらが浴室です。
壁から天井まで木をたっぷり使った目にも優しい色合いで、落ち着く雰囲気の湯殿でした。思わず立ち止まって天井までぐるっと見回してしまいました。


湯船はこちらの内湯１つのみです。
こちらもタイルと木の組み合わせの湯船で、深い部分は8-10人ほど、浅い部分は1-2人ほどの広さがありました。


湯口は控えめの雰囲気。湯口の温度を測ると51.5℃あり、湯船の中では43.1℃。湯桶で湯量を測ると、概算で毎分8-10リットルほどの湯量です。

掲示されている平成25年3月の分析書によりますと、こちらの温泉は源泉名「湯富・イン」。
泉温51.1℃、湧出量は毎分62リットル（動力揚湯）。
pH2.0、蒸発残留物4.428g/kg、成分総計5.041g/kg。
泉質は含硫化水素･食塩-酸性明ばん緑ばん泉です。
このお湯をかけ流しで使用しており、お湯は湯船の切欠き部分からオーバーフローしています。

あがってからもしばらく肌に染みついて離れない酸っぱい感じの香り・舐めると強い酸味があり、無色透明ですが湯船の中には細かくて黄色い硫黄の湯花が舞っています。
指通りは柔らかく、身体はすぐに温まります。浸かってそれほど経たないうちにポタポタと汗が滴る、力を感じるお湯でした。
強酸性のためお湯が傷に沁みますが、そんな所も含めて川湯温泉らしいと感じる特徴の温泉だと感じます。

あがってから1人お客さんが来ましたが、この綺麗で落ち着く湯殿でずっと私1人。少し贅沢な気分になりながら貸切状態でお湯をいただくことができました。

入浴料は300円。

川湯温泉の日帰り入浴料では2番目に安く、また日帰り入浴が午後からの湯宿が多い温泉街の中で朝8時から営業しているため、旅行者でも立ち寄りやすいと思う湯宿です。