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小さなオープンカーで北海道の温泉を巡る、道産子の入湯記録。

ユートピア和楽園

外観
北海道知内町。
「大野土佐日記」によれば、宝治元年(1247)に源頼家の家臣荒木大学の金山探索によって発見されたと伝えられている、記録に残るものでは北海道で最も古い温泉です。
今年、9年ぶりにこちらへ立ち寄りました。

フロントで湯銭を払い、まず建物の左側(山側)へ向かいます。
脱衣場
その先にある「上の湯」の脱衣場です。
時間の積み重ねを感じる、広く落ち着いた脱衣場。

上の湯の浴室
こちらが「上の湯」の浴室です。
正面に10-15人ほど入れそうな大きな湯船が1つ。
暖かい日でも湯気だらけです。

9年前の浴室
これが9年前に撮った写真ですが、帰ってから比べてみると、湯船の左に椅子がある&右に緑色のホースがあるところまで変わらず、逆に驚きました。
入った途端懐かしさを感じた訳が分かりました。

湯口
湯口からはドバドバと源泉が注がれています。
うたせ湯のようになっていますが、湯口付近は近寄りがたいと感じるほど熱く、湯船の端の方で温度は45.5℃ありました。

目にも楽しいです
湯口付近にも白く成分が堆積していますが、このように浴室の床は一面、見事な千枚田状態になっています。湯船の中にも同じように成分が堆積しており、視覚的にも楽しめる湯殿でした。

掲示されている平成24年12月の分析書によれば、こちらの温泉は源泉名「知内温泉[湯ノ里2号井(丙)]」。
泉温61.5℃、湧出量記載なし(自然湧出)。
pH6.6、蒸発残留物2.596g/kg、成分総計3.723g/kg。
泉質は含重曹-食塩泉です。

もう1本の源泉
そして日本温泉協会フォーマットの温泉利用証(平成22年12月発行)には、もう1本の源泉の情報が載っています。
それによれば、もう一つの源泉は源泉名「湯ノ里3号井(丁)」。
泉温54.1℃、湧出量は毎分61リットル。
pH7.0で泉質は含重曹-食塩泉です。
こちらに貼ってある保健所確認シールは「該当なし」。
この2つの源泉をどのように組み合わせているのか分かりませんでしたが、そのままかけ流しで使用しています。
若干笹濁りに見えますが底まで綺麗に見えるお湯。
浸かるとキシキシ感がありますが、あがればしっとり。
身体も暖まります。

旧分析書
ちなみに昭和32年12月交付の試験成績書も掲示されています。


さて‥今度はフロントを通り過ぎ、建物の右側(道路側)の奥に向かって進みます。すると、「下の湯」と呼ばれる浴室があります。
下の湯入口
ここが脱衣場の入り口です。
脱衣場は3-4名いれば狭く感じるほどコンパクトなもの。
早速浴室へ入ります。

浴室
小さめの浴室に湯船が2つ。

9年前の浴室
こちらも9年前の写真と比べても変わらぬ姿です。
7-8人ほど入れそうな右の湯船が主となり温度は45.5℃。そこからオーバーフローしたお湯が左の湯船に注いでいます。

左の湯船は浅く丸太のような木が2本設置されていて、寝湯として使用するようです。温度は42.5℃で、上の湯で熱いお湯に浸かった直後ゆえ、ほとんどの時間をここの部分浴で過ごしました。

掲示されている平成24年11月の分析書によりますと、下の湯の源泉は源泉名「知内温泉[湯ノ里4号井(甲)]」。
泉温49.4℃、湧出量記載なし(自然湧出)。
pH6.5、蒸発残留物2.429g/kg、成分総計3.666g/kg。
泉質は含重曹-食塩泉です。
このお湯をそのままかけ流しで使用しています。
保健所確認シールは「該当なし」。
上の湯よりも少し強めに色づいた鶯色に近い湯色の透明湯で、湯船の中には褐色の湯花がたくさん舞っており、タオルにも色がつくほどです。こちらもまたツルキシ感を感じるお湯でした。

旧分析書
こちらには先の浴室にあったものよりさらに古い、昭和4年2月交付の試験成績書が掲示されていました。


さて、下の湯の脱衣場を出て、さらに奥へ進むと外へ出るドアがあります。サンダルをお借りしてこの通路の先へ進みます。
一旦外へ
この先が露天風呂となっています。

立派な屋根
立派な木造の屋根がついています。
この写真の右側に写っているのが脱衣用の棚です。露天風呂はここ1つだけで実質混浴になりますし、脱衣スペースが開放的なため入りにくく感じる方もいるかもしれません。

透明感があります
湯船は10人ほど入れそうな比較的大きなもので、お湯は贅沢にかけ流されています。
明るい場所で見るお湯は緑茶のような色をしていて、ツルキシ感がありました。

9年前の湯船
9年前の露天風呂の写真です。
お湯の濁りは濃く、オーバーフロー部分が茶色になっています。成分によるのかエイジングによるのか…今と様子が違いますね。

湯口は2つ
湯口は2箇所あります。
どの源泉を使用しているかは書かれていませんでしたが、湯船の中では42.5℃で、外の風に当たりながら気持ち良く浸かることができるお湯でした。

現在でも高温で自然湧出している源泉を何本も持ち、2つの浴室と離れの露天風呂で贅沢にかけ流しで使用している、北海道でも屈指の古湯。
久しぶりに立ち寄って変わらぬ姿に安心しました。

入浴料は430円です。

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プロフィール

HN:
のん
性別:
男性
職業:
温泉愛好家&温泉ライター。温泉資格:温泉入浴指導員・温泉健康指導士・温泉ソムリエマスター・温泉観光士・温シェルジェ・温泉観光実践士・温泉観光管理士・高齢者入浴アドバイザー。
趣味:
湯。翼。
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