+ green wing +

こちらは漁師さんが営んでいる宿で、数年前に立ち寄ったときは、女将さんが玄関先で海苔を干していました。
釣り客もよく宿泊していたようですが、久々にお邪魔してお話を聞くと既に宿としての営業はやめており、温泉も自分で入るために引き続き引いているとのことでした。
日帰り入浴客はあまり来ていない様子です。

湯銭を払って、脱衣場へ向かいます。

6年前には分析書の掲示がありませんでしたが、今は廊下に最新の分析書が掲示されていました。
木の棚しかない脱衣所を抜けると、久しぶりの浴室です。

湯船は、5、6人ほど入れるくらいの大きさです。

青白く濁ったお湯が、変わらず流れていました。
浴室の床は、もともと何色だったのか分からないような色になっています。湯船の中も同じ。
何ともいえない色です^^;

そして湯船の中を見ると・・

あちこちに糸や網のような・・他では見ない長い湯花。


ここが湯口ですが、こんな糸(クモの巣)状のモノが、湯船のあちこちにあります。そして、細かくて白い湯の花も、湯船の底にびっしり沈んでいます。

こちらに初めて来た時、宿の方が「湯の花が多くて、(湯の花をゴミだと思った)お客さんから苦情を言われることがある・・そういうときは一度お湯を抜いて掃除する」と言っていました。
以前は脱衣場に「白いのは湯花です」という趣旨の張り紙もあったのを覚えています。

掲示されている平成21年1月の分析書によれば、こちらの温泉（435-001）は源泉名「モッタ海岸温泉旅館」。
泉温53.1℃、湧出量は毎分130リットル（動力揚湯）。
pH6.9、ラドン1.204ﾏｯﾍ単位/kg。
蒸発残留物9.407g/kg、成分総計10.12g/kg。
泉質は食塩泉です。
このお湯をかけ流しで使用しており、湯船の中では約44.5℃と熱めでした。

浴室では磯の香りと共に微硫化水素臭を感じる、濁り湯です。分析書の通りモッタ海岸温泉旅館からの引湯ですので、湯船に届くまでの距離が長い分、湯元よりも湯の花が見られ、濁り湯になるのでしょう。

湯殿は以前と変わらない姿でざんざんお湯が流れ続けており、この特徴的な湯の花も健在。
久しぶりにここでお湯をお借りでき嬉しく思いました。

入浴料は400円です。