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小さなオープンカーで北海道の温泉を巡る、道産子の入湯記録。
小樽赤岩温泉跡
- 2013/08/06 (Tue)
- 謎の湯・野湯 |
- CM(10) |
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北海道小樽市。
赤岩温泉は明治時代に開業した温泉郷でした。過去の記録には「那須火山帯の赤岩海岸は、温度は低かったが温泉が出た」と書かれており、泉質は鉄鉱泉だったとのことです。
赤岩温泉跡周辺は2007年に一度散策していますが、先日6年ぶりに再訪してきました。
赤岩地区から海岸に降りる道は通行止めのため、写真の出羽三山神社の横の駐車場に車を止め、山中海岸から散策開始です。
アクセスは決して良い場所ではありませんが、海水浴客と見張りの船がいることに少々驚きつつ、海岸を歩きます。
足元は写真のようにほとんどが岩場となっています。
この山中海岸から赤岩海岸までの間には、何箇所も特徴的な湧水があるのを確認する事ができました。
最初に目に入ったのはこの滝です。
湧出が確認できない場所でも、ふと見ると波打ち際の岩が茶色く染まっていたりして興味深いです。岩の下などの見えないところで湧出し、海に流れ込んでいるのかもしれません。
そんな中ふと目に入ったのが足下の湯流れ。
金気臭のある冷泉が流れているのが見えました。
そこからさらに岩場を進みます。
すると、周囲の景色とは全く違う雰囲気の丘が見えました。
赤黒いこんもりした丘です。早速近づいてみました。
右側から
左側から
下から。
手ですくってみると明らかな金気臭がありました。
周囲はビロードのように苔で覆われています。
この水で育っているせいなのか、ここの水の色に染まってしまったのか、何故か黒っぽい苔です。
この一帯では約10℃の冷泉があちこちで湧出しています。
茶色い丘、黒い苔、湧出口の黄緑の藻のコントラストが印象的。
丘の頂上のここは6年前には自然湧出していましたが、今回は何も出ていませんでした。
この噴泉丘全体ではかなりの湧出量があり、そのまま海へ流れ込んでいます。海水と冷泉が混ざるところでは、海水が白濁しているような濁り方をしていました。
ここも動画でご覧ください。
さて、楽しみつつさらに足を進めます。
すると、これまでで最も色鮮やかに海岸が染まっている場所があります。そしてこの一帯も海水が濁っています。
そして先に見たのと同じような景色が目に飛び込んできました。
2つ目の噴泉丘にも思わず駆け寄ります。
ここも、鉄臭い鉱泉が湧き出ていました。
湧出量は少なく、目立つのは丘の途中のここだけでした。
海の方へ向かって見ると、湧出量がそれほどでもないように見えて湯流れは意外に広かったです。
反対側から見ると、崩れてしまっています。
おかげで、地面が分厚くコーティングされたようになっているのを間近で見ることができました。
そこから少し歩くと洞窟のようなものがあり、
さらに進むと水の音が聞こえてきます。
水量はかなり豊富のようです。
ここは小さな噴泉塔のようになっています。
以前に来た時は何もありませんでしたが、誰かがてっぺんの湧出口にホースを当てて石で押さえたようですね。
これは比較的最近のものかもしれません。
ここでは噴泉塔からだけでなく、足元からもかなりの量が湧出しています。温度は10.9℃。
他の湧出場所では金気臭しか感じませんでしたが、ここから湧く冷泉からはわずかながらタマゴ臭を感じました。
こうして、7年前に見たのと同じ場所で変わらず冷泉が湧き続けているのを確認できました。
はっきりしたことは分かりませんが、ずっと湧き続けているこれらの湧出箇所のうちどれかが、明治時代に営業していた赤岩温泉の泉源となっていたのかもしれません。
歴史の一幕に触れられた気がする、楽しい散策となりました。
さて、この噴泉塔のすぐ先は、特徴的な「青い岩塔」です。
今回はその先にも足を運んでみました。
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プロフィール
HN:
のん
性別:
男性
職業:
温泉愛好家&温泉ライター。温泉資格:温泉入浴指導員・温泉健康指導士・温泉ソムリエマスター・温泉観光士・温シェルジェ・温泉観光実践士・温泉観光管理士・高齢者入浴アドバイザー。
趣味:
湯。翼。
自己紹介:
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※ブログ移転&前PCのHDDクラッシュに伴い、過去の記事の画像がない状態が続いております。随時大きなサイズで画像を記事に戻しておりますので、ご容赦ください。
※当コンテンツの無断転載を禁止いたします。画像を使用する場合は管理人にお申し出下さい。
※コメントは承認制となっております。
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この記事へのコメント
無題
寒いんですよ〜 冷たいんですよ〜(爆)
☆はまだ未探索なので、興味があります。
来年の夏ですね。
無題
のんさんは入浴を為さって来たのでしょうか
入浴先から見える海は絶景の一文字に限りますねぇ〜
赤岩温泉跡のような所があるからこそ冷泉も捨てがたいのですよねぇ〜
無念にも今年は再訪ができなせんでしたので、また来年の夏季にでも再訪しようと思います
では…
無題
ここ、八九朗さんは来てたんですね。
尻湯‥私は結局できませんでしたが、確かに寒いでしょうねぇ‥
目の前に見える景色は迫力があって素晴らしいんですけど^^;
来年はぜひいらしてください^^
無題
残念ながら入浴はできませんでした。
時間がないため、途中でタオル類も含めほとんどの荷物を途中で置いて駆け足で進んだもので^^;
でも、手湯したり、冷泉を首などに塗ったり?してきました^^;
眺は抜群でしたね〜
海がちょっと荒れ気味だったので迫力満点でした(笑)
私もまた行きたいです、時間の余裕をもって^^;
無題
無題
昔の写真を見ながら現地を歩くと、気分は宝探しです(笑)
写真は小樽市博物館で手に入れてきましたが、あそこには道内あちこちの古い温泉地の写真があって興味深かったです。
温泉巡りをしていると、それに付随していろいろなことが分かったりして、楽しいですね^^
無題
以前の記事をリニューアルしたため、いただいた
コメントはそのまま残しております。
無題
Re:無題
はじめまして~。大正時代の古地図をお持ちとはとても羨ましい…古地図にはなかなか手が出ませんが、今はなき温泉も多々載っているんでしょうね。
この記事が少しでもお役に立ったようなら嬉しいです。コメントありがとうございます~。
無題
http://ktgis.net/kjmapw/kjmapw.html?lat=43.062057&lng=141.354231&zoom=14&dataset=sapporo&age=0&map2type=roadmap&dual=true
Re:無題
地図サイト、教えていただきありがとうございます!
このサイト面白いですね〜後ほどじっくり温泉を探してみようと思います♪
無題
小樽市全圖 内容年代(和暦): 昭和6
左端(西)の「塩谷」方面です。
Re:無題
すいません・・これは私もちょっと分かりませんでした^^;