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小さなオープンカーで北海道の温泉を巡る、道産子の入湯記録。
秘湯の宿 新見本館
- 2015/03/07 (Sat)
- 廃業・休業温泉 |
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フロントで湯銭を払い館内に入ります。
玄関の正面には休憩所があり、昔の新見温泉の写真がたくさん飾られていました。
歴史を感じられるスペースがあると、つい見入ってしまいます。
さて、こちらには浴室が2箇所あります。
玄関から入って右側に向かった先が第一浴場です。
廊下を進むと休憩スペースがあり、その先を曲がると脱衣場の入り口です。
ノスタルジックな脱衣場は、木の棚にプラスチックの脱衣カゴ。
なぜかオレンジと白の色使いが、昭和な雰囲気をさらに強調しているように感じました。
先客は誰もいなかったので、楽しみにしつつ中へ入ります。
昭和の姿そのままの、縦に長い湯殿です。
洗い場は手前にあり、シャワー付きで4箇所。
剥がれているタイルも味わいの一つに見えます。
入ってすぐ右側にあるのが、あつ湯の湯船です。
5-6人ほど入れる大きさで、湯船の中で45.0℃。びりびり熱いお湯でした。
湯口が湯船の中にあるのも好印象です。
あつ湯の湯船の奥には"超音波"。
あつ湯より少し大きめの湯船で、温度は41.8℃ありました。
2つの湯船の両方とも、中がかわいい花柄のように見える素敵なタイルです。
2つの湯船の間は、かけ流されたお湯でいっぱい。
溢れたお湯が流れ続ける様子を見ているだけで嬉しくなってきますね~。
2つの湯船の間には、飲泉場があります。
しばらく誰も使っていない様子でしたが、この飲泉場の雰囲気が抜群でした。
温泉が時間とともに作る風景はいいものだなと思う飲泉場でした。
お湯自体はほとんどくせのない飲みやすいものです。
さて、浴室の奥には2つのドアが並びます。
手前のドアを開けると蒸気風呂。
源泉の蒸気を利用したサウナのような施設です。
奥のドアの先は打たせ湯となっていました。
内湯のみではありますが、4種類の温泉の楽しみ方ができる第一浴場でした。
第一浴場の脱衣場に掲示されている平成18年7月の分析書によりますと、こちらの温泉は源泉名「ニセコ新見温泉(1号泉)」。
泉温64.4℃、湧出量は毎分135リットル(自然湧出)。
pH7.3、蒸発残留物1.524g/kg、成分総計1.584g/kg。
泉質は含芒硝-石膏泉です。
湯使いは原則加温なし・加水なし・循環ろ過なし・殺菌なし。
外気温が高い場合に加水ありとのことでした。
さて、第一浴場を楽しんだ後、廊下を戻り反対側にある第二浴場へ向かいます。
長い廊下を進んだ先に脱衣場があります。
こちらの脱衣場は比較的最近手が加えられたのか、ウッディな雰囲気です。
第一浴室と同じく木の棚にプラスチックの脱衣カゴですが、こちらの方が現代的でした。
第二浴室の内湯は、湯船1つだけのシンプルな造りです。
大きな湯船は10人ほど入れそうな大きさで、温度は44.0℃。
第一浴場の湯船と同じく、湯口は湯船の中にあります。
そして、こちらもお湯は湯船から溢れ続けていました。
第一浴室とはまた違うタイルの柄で、こちらもまた昭和のお風呂という雰囲気です。
男湯のドアから露天風呂に出ると、ドアの目の前までお湯が張っていて驚きました。
そして見事に雪にすっぽり囲まれた光景にも目を奪われます。
露天風呂の奥まで行くと、湯口の辺りは雪がせり出しています。
この雪庇は毎年恒例の風景で、この宿の名物となっています。これまで写真で見てきたものに比べるとだいぶ雪が少ない気がしますが、頭の上に覆いかぶさるような雪庇は迫力があって感動でした。
誰もいなかったので奥から建物側を撮りましたが、この露天風呂は混浴。
温度は38.4℃。長湯向きで、内湯と交互に気持ち良く浸かりました。
飲泉はしませんでしたが、露天風呂の湯口付近にもカップが置かれていました。
第二浴場の脱衣場に掲示されている平成18年7月の分析書によりますと、こちらの温泉は源泉名「ニセコ新見温泉(2号泉)」。
泉温65.1℃、湧出量は毎分68リットル(自然湧出)。
pH7.3、蒸発残留物1.513g/kg、成分総計1.542g/kg。
泉質は含芒硝-石膏泉です。
こちらも湯使いは源泉そのままのかけ流しですが、外気温が高い場合に露天風呂は加水する場合があるとのこと。なお、露天風呂は第一源泉と第二源泉の混合と書かれていました。
2つの分析書を見比べると成分的にもほとんど一緒で、説明がなければ第一浴場と第二浴場が別の源泉だと気付かないかもしれません。内湯での浴感もほぼ同じで、浸かるとキシキシ感があり、温度が高いのもあって体も温まる力強いお湯でした。
あがってからは硫酸塩泉らしいしっとりした感じの肌触りです。
2本の湯量豊富な自然湧出の温泉を2つの浴室でいろいろな方法で楽しむことができ、けっこう長居をしてしまいました。最後に外国人の宿泊客3名が入ってきましたが、それまではずっと貸切でお湯をいただくことができ、満足して帰りました。
入浴料は500円です。
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プロフィール
HN:
のん
性別:
男性
職業:
温泉愛好家&温泉ライター。温泉資格:温泉入浴指導員・温泉健康指導士・温泉ソムリエマスター・温泉観光士・温シェルジェ・温泉観光実践士・温泉観光管理士・高齢者入浴アドバイザー。
趣味:
湯。翼。
自己紹介:
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