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小さなオープンカーで北海道の温泉を巡る、道産子の入湯記録。
平成館 海羊亭
- 2015/02/12 (Thu)
- 温泉紹介-渡島 |
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フロントで函館温泉旅本を提示し、湯銭を払って館内へ。
大浴場はホテルの12階にあり、明るい脱衣場からの眺めもなかなかでした。
早速内湯に入ると、浴槽が右側に2つ・左側に1つ。
サウナ等はなく、温泉浴槽だけの造りとなっていました。
左側にある浴槽が内湯で一番大きくて熱く、15人ほど入れそうな大きさで温度は約43℃。
東屋風の屋根がある浴槽は7-8人浸かれそうな大きさで約42℃。
その隣に並ぶ浴槽は、隣より少し大きく約40℃。
脱衣場に掲示されていた平成元年8月の分析書によりますと、こちらの温泉は源泉名「湯川温泉(湯川3丁目混合井)」。
泉温64.8℃、湧出量は毎分2730リットル(自噴)。
pH6.5、蒸発残留物8.823g/kg、成分総計9.099g/kg。
泉質は含塩化土類-食塩泉です。
ただしこの時代の源泉22本は既に廃孔になっていて、今は新しい源泉からの供給となっていますので、新しい分析書になっているはずです。
湯使いは加水あり・加温あり・循環ろ過あり・殺菌あり。
いずれの浴槽も無色透明のお湯で、薬品臭がありました。
さて、こちらの露天風呂は内湯とは全く様子が異なり、湯船の底が全く見えない茶色のお湯となっていました。周りに岩が配された、15人ほど入れそうな大きな浴槽です。
湯口はいくつかあり、こちらは一番奥の湯口。
こちらは手前側角の湯口です。
いずれも湯口付近は茶色く染まっていました。
脱衣場に掲示されていた平成元年8月の分析書によりますと、こちらの温泉は源泉名「湯川温泉(湯川3丁目混合井と赤湯の混合)」。
泉温45.7℃。
pH6.6、蒸発残留物6.182g/kg、成分総計6.724g/kg。
泉質は含塩化土類-食塩泉です。
※湧出量の項は読み取れませんでした(混合)。
浴槽の脇には、こちらの売りである「赤湯」の説明書きがあります。
湯川3丁目源泉と混合になっている源泉名「赤湯」(486-030)については館内に単独の分析書はありませんが、手元の資料では1978年掘削の源泉で、泉温10℃、湧出量は毎分33リットル。
pH6.6、溶存成分計1.661g/kgの含重曹-食塩泉となっています。
露天風呂も内湯と同じ湯使いのようですが、薬品臭はほとんど感じませんでした。肌寒い日で、屋上の露天風呂のためかぬるめになっていましたが、身体はじわりと温まる感じです。
内湯・露天に共通して、ガラス張りで温泉街の街並みや海が見える湯殿で、それも印象的でした。
前情報なく立ち寄りましたが、日帰り入浴を受け付けていないのでのんびりでき、大正以前の湯川温泉を連想させる「赤湯」に触れられたのも興味深く思いました。
ちなみに、函館市の温泉事業の資料に湯川温泉の変遷と最近までの状況がまとめられていますが、かつては松倉川の西側を湯川温泉、東側(湯川3丁目)を根崎温泉と呼び、湯川が赤湯系・根崎が白湯系を主とする温泉であったこと、また乱掘の結果すでに大正時代には湯川温泉の源泉の半数が停止になってしまった事などが書かれています。
水道局が管理する新しい湯川温泉の分析書もこの資料の中で見ることができます。
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プロフィール
HN:
のん
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男性
職業:
温泉愛好家&温泉ライター。温泉資格:温泉入浴指導員・温泉健康指導士・温泉ソムリエマスター・温泉観光士・温シェルジェ・温泉観光実践士・温泉観光管理士・高齢者入浴アドバイザー。
趣味:
湯。翼。
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