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小さなオープンカーで北海道の温泉を巡る、道産子の入湯記録。
かんの温泉・温泉棟「イナンクル」
- 2015/01/20 (Tue)
- 温泉紹介-十勝 |
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北海道鹿追町。
約100年の歴史を持つ菅野温泉の以前の様子は、ここで振り返る必要のない位に沢山の方によって語られてきましたが、今回6年ぶりに復活した新しい「かんの温泉」に行くことができましたので、3つの記事に分けてアップしたいと思います。
この記事では温泉棟の片側「イナンクル」を。
掲示されている館内案内によれば、現在のかんの温泉は「温泉棟」と「宿泊棟(こもれび荘)」の2つの建物で成っていて、お風呂の名前も一新されています。
お邪魔した日は"湯船の温度が37度以下のため"日帰り入浴は中止の日で、逆に貸切状態でゆっくり入れました。
温泉棟に入ると、ウッディな館内で気持ちが良いです。
向かって左側に襖が見えていますが…
この左側のスペースは日帰り入浴客の休憩所となっています。
広いロビーにはやペレットストーブがあり、飲料水や雑誌等も置いていますが、中でも目を引くのは工事前後のかんの温泉の写真でした。
早速浴室へお邪魔します。
温泉棟は夜通し利用することができ、日付が変わる前に清掃・男女入れ替えとなるようです。この日は「イナンクル」の浴室が男湯になっていました。
脱衣場はロビーよりも一層ウッディです。
木の棚にカゴが整然と並ぶきれいな脱衣場。
自家発電のため持ち込みのドライヤーは使用禁止。備え付けのドライヤーのみ使用することができます。
こちらがイナンクルの浴室です。
入ってすぐ左側と、奥の露天風呂の手前に洗い場があります。
内湯に湯船は2つ。
最も手前にあるのが、5-6人入れそうな大きさの「イナンクルアンナー(幸せになろうね)の湯」。ここが温度が低く、湯船の中で37.5℃でした。
湯口では45.5℃ありました。
平成25年10月の分析書によれば、この源泉は源泉名「管野温泉(源泉4号、11号)」。
泉温48.5℃、湧出量は毎分5リットル(混合)。
pH6.8、蒸発残留物3.203g/kg、成分総計3.815g/kg。
泉質は含重曹-食塩泉です。
この源泉の陰イオンの割合は塩素イオンが約76%、炭酸水素イオンが約24%。
その奥にあるのが「イナンクルアンノー(幸せになろうぜ)の湯」。
この日は湯船は空でした。この源泉は露天風呂でも使用している「源泉1号」ですので、分析書の内容は割愛します。
奥の洗い場の横を通りドアを開けると、小ぶりながら2つの露天風呂があります。冬は階段を降りるのに注意が必要ですが、両方の湯船を覆うように屋根がかかっていて快適に入れました。
向かって左側にあるのが「秋鹿鳴(しゅうろくめい)の湯」。
3-4人入れる大きさで、温度は41.4℃。冬の冷たい空気にちょうど良い暖かさで、一番長くここに浸かっていました。
茶色く染まる湯口では49.9℃。
平成25年10月の分析書によれば、この源泉は源泉名「管野温泉(源泉1号)」。
泉温52.3℃、湧出量は毎分13リットル(自然湧出)。
pH7.2、蒸発残留物3.010g/kg、成分総計4.759g/kg。
泉質は含重曹-食塩泉です。
泉質名は同じですが、この源泉の陰イオンは塩素イオンと炭酸水素イオンの含有量が半々でほぼ同じ割合となっています。
そして、隣に並ぶ小さな湯船が「春鹿鳴(しゅうろくめい)の湯」。
1,2人用の広さで、温度は36.6℃。隣の湯船で汗をかくほど温まった身体を少し冷ますのにちょうど良い温さでした。
こちらの湯口も、湯量はごく僅かながら綺麗に色づいています。
平成25年10月の分析書によれば、この源泉は源泉名「管野温泉(源泉8号)」。
泉温44.9℃、湧出量は毎分4リットル(自然湧出)。
pH7.2、蒸発残留物2.981g/kg、成分総計3.491g/kg。
泉質は含重曹-食塩泉です。
この源泉はイナンクルアンナーの湯の混合泉に近い成分割合。
どの源泉も共通してメタケイ酸・メタホウ酸が豊富に含まれていて、柔らかく優しい肌触りのお湯です。
源泉の湧出量はどれも控えめながら、全ての湯口が茶色く染まり、全てかけ流しでお湯を使っています。
そんな100年の歴史を持つお湯を真新しい湯殿でいただいて、不思議な感覚になりました。お湯の温度が低いということでしたが、ぬるくても浸かるには十分な温かさ。熱い湯船もあったので、ほぼ独占状態で利用できたのが逆に恐縮でした。
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プロフィール
HN:
のん
性別:
男性
職業:
温泉愛好家&温泉ライター。温泉資格:温泉入浴指導員・温泉健康指導士・温泉ソムリエマスター・温泉観光士・温シェルジェ・温泉観光実践士・温泉観光管理士・高齢者入浴アドバイザー。
趣味:
湯。翼。
自己紹介:
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