+ green wing +
小さなオープンカーで北海道の温泉を巡る、道産子の入湯記録。
民宿 高澤
北海道白老町。
ネット上でほとんど名前を見かけない温泉宿です。
今回、この宿が営業しているのかを確かめてきました。
(文字ばかりですのでご注意くださいw)
今回、白老町内の無名宿のチェックも訪問の目的でした。
実は他にも幾つか行ったのですが、ほとんど発見できず。
次は「高澤」の番です。
データによると、その同じ番地内には4件の温泉施設があることになっていました。
1件は営業中(玉の井)。
1件は既につぶれているのを確認済み(ヘルストピア宝泉)。
残り2件が分かりません。
入ったことがあるというレポも、廃業しているという情報も見当たりません。
(実はデータの中に電話番号はあるんですが、まずは現地調査が先)。
早速その場所へ向かいます。
細い路地で、住宅が並んでいるので、ゆっくり車で通過。
うーん‥見当たらない。
おかしいと思い、もう一度同じ細い路地に入ります。
曲がりかけた時、頭上の看板が目に入ります。
ん‥?
ん‥??
完全に塗りつぶされているその看板。
そこにうっすら見えるペンキの下の文字を見ると‥
民宿 高沢・・に見えます!(笑
もう一度この建物の前を車で通りました。
意外に大きいなあ・・。足場が組んである‥工事中?
この建物が怪しいです。
そう思って、車を降りて建物の前を歩いてみました。
すると・・壁の向こうからはっきりとお湯が流れる音が聞こえてきます。
ここだ!
そう思い玄関を見ると、車からは見えないような位置に小さく「民宿高澤」と書いた古い看板が立てかけてありました。
一度車で前を通ったのに、素通りしてしまっていたのです^^;
少しの間どうしようか考えましたが、訪ねることに。
意を決してそのまま玄関に入り、声をかけました。
中は確かに民宿のようですが、至る所に物が置いていて営業しているようには見えません。
既に廃業してるのだろうか・・
でも、間違いなくここに温泉はあるわけで。
もしかしたら、もしかするかもしれない。
でも、何度呼びかけても中から返事はなく、仕方なく玄関を出ました。
その時‥
「何か用事かい」
ちょっとぶっきらぼうな感じで声がします。
実は1人の男性が屋根の上で作業をしていたのですが、その方がこの宿の宿主でした。
そのことを確認した後、思い切って聞いてみます。
「あの〜・・こちらは今も営業されてるんですか?」
「してるよ」・・即答(笑)
「そうでしたら、温泉に入らせていただきたいと思って伺ったんですが・・」
「この周りにも温泉あるでしょ」
そんな風な事を言われたのですが、是非ここに入りたいのだということを伝えました。
すると、急に表情が穏やかになり、足場から降りてきて‥
「お湯は、うちが一番いいんだ」
そう言い、「じゃあ、中を見せてあげるよ」
そう答えてくれたのです。
頭の中はガッツポーズ(笑)
そうして、初対面の私に館内を案内してくれたのでした。
簡単に説明すると、玄関に入って左右両方に階段があります。
2階左側は団体客用の寝室。
広い和室で、枕投げしたくなりそうな雰囲気です(笑)
1階左側は宿主のプライベートスペース。
元は3部屋あったところを全部一つにし、床もフローリングになっていました。
1階右に入ると、廊下の左側は談話スペースのような感じ。
畳張りの小上がりになっていて、ウッディーな雰囲気です。
広くありませんが、湯上りに足を伸ばしてゆっくりできそう。
その向かい側(廊下の右側)が浴室です。
男女並んでいて、浴室は御影石、湯船は長方形で真ん中が仕切られています。
3-5人が定員と思えるくらいの、小ぶりな浴室・湯船でした。
お湯は湯船の片方に注がれ、溢れたお湯が隣にこぼれる仕組み。
見せていただいたときも熱そうなお湯がオーバーフローしていました。
そして、その廊下の奥にも寝室があったと思います。
なぜか、寝室には既に布団が敷いてありました(笑)
2階右側はただいま改装中。
「この風呂の上の部屋が一番暖かくていいんだ」
でも改装中なので、ここは見られませんでした。
話を聞くと宿主はここに住んでおらず、休みの日に来ては建物を改装しているそうです。
それも柱を取り替えたり壁や床を直したり・・1人で結構大掛かりな改装をしています。
元々は亡くなった父親の宿だったそうですが、(古くて)買い手もなく、手を加えているうちにだんだん住みやすくなってきたので、定年後はここに住むつもりだと仰っていました。
で・・確かに営業中なのですが、宿主がここに住んでいないだけに、宿主と「予定が合えば」OKだそうです(笑)
日帰り入浴は500円。
宿泊は素泊まり3000円。
1食付くごとに1000円高くなりますが、「素泊まりの方が嬉しい」そうです(笑)
日帰り入浴料は、あまり安いとゆっくり入れないくらい(近所の)人が集まる(先代の時代がそうだった)ので、あえて高めに設定しているということでした。
とてもお湯に浸かりたかったのですが、宿主は工事中でずっと宿の中にいられない→見ず知らずの人を1人だけ宿に入れるわけにはいかない・・というもっともな理由で、見学のみで帰ってきました。
でも嬉しかったですね〜^^
一通り見せていただき、お話を聞いたところで宿主はまた屋根の工事のために上へ行かれました。
数年後に宿主がそこに住むようになる頃には、落ち着いたウッディーな談話室や、昭和のままの寝室は今以上にきれいになっていることと思います。
何より、うちのお湯が一番という言葉が嬉しかったです。
温泉宿の経営者でも全く温泉のことに関心を持たない人がいますが、こうやって自分の宿の温泉に誇りを持っている宿主は、お湯を大事にするでしょうし、そのお湯をありがたくいただく客人も大事にしてくれるでしょう。
なんだか明るい気持ちでこの場所から次へ向かいました^^
実は他にも幾つか行ったのですが、ほとんど発見できず。
次は「高澤」の番です。
データによると、その同じ番地内には4件の温泉施設があることになっていました。
1件は営業中(玉の井)。
1件は既につぶれているのを確認済み(ヘルストピア宝泉)。
残り2件が分かりません。
入ったことがあるというレポも、廃業しているという情報も見当たりません。
(実はデータの中に電話番号はあるんですが、まずは現地調査が先)。
早速その場所へ向かいます。
細い路地で、住宅が並んでいるので、ゆっくり車で通過。
うーん‥見当たらない。
おかしいと思い、もう一度同じ細い路地に入ります。
曲がりかけた時、頭上の看板が目に入ります。
ん‥?
ん‥??
完全に塗りつぶされているその看板。
そこにうっすら見えるペンキの下の文字を見ると‥
民宿 高沢・・に見えます!(笑
もう一度この建物の前を車で通りました。
意外に大きいなあ・・。足場が組んである‥工事中?
この建物が怪しいです。
そう思って、車を降りて建物の前を歩いてみました。
すると・・壁の向こうからはっきりとお湯が流れる音が聞こえてきます。
ここだ!
そう思い玄関を見ると、車からは見えないような位置に小さく「民宿高澤」と書いた古い看板が立てかけてありました。
一度車で前を通ったのに、素通りしてしまっていたのです^^;
少しの間どうしようか考えましたが、訪ねることに。
意を決してそのまま玄関に入り、声をかけました。
中は確かに民宿のようですが、至る所に物が置いていて営業しているようには見えません。
既に廃業してるのだろうか・・
でも、間違いなくここに温泉はあるわけで。
もしかしたら、もしかするかもしれない。
でも、何度呼びかけても中から返事はなく、仕方なく玄関を出ました。
その時‥
「何か用事かい」
ちょっとぶっきらぼうな感じで声がします。
実は1人の男性が屋根の上で作業をしていたのですが、その方がこの宿の宿主でした。
そのことを確認した後、思い切って聞いてみます。
「あの〜・・こちらは今も営業されてるんですか?」
「してるよ」・・即答(笑)
「そうでしたら、温泉に入らせていただきたいと思って伺ったんですが・・」
「この周りにも温泉あるでしょ」
そんな風な事を言われたのですが、是非ここに入りたいのだということを伝えました。
すると、急に表情が穏やかになり、足場から降りてきて‥
「お湯は、うちが一番いいんだ」
そう言い、「じゃあ、中を見せてあげるよ」
そう答えてくれたのです。
頭の中はガッツポーズ(笑)
そうして、初対面の私に館内を案内してくれたのでした。
簡単に説明すると、玄関に入って左右両方に階段があります。
2階左側は団体客用の寝室。
広い和室で、枕投げしたくなりそうな雰囲気です(笑)
1階左側は宿主のプライベートスペース。
元は3部屋あったところを全部一つにし、床もフローリングになっていました。
1階右に入ると、廊下の左側は談話スペースのような感じ。
畳張りの小上がりになっていて、ウッディーな雰囲気です。
広くありませんが、湯上りに足を伸ばしてゆっくりできそう。
その向かい側(廊下の右側)が浴室です。
男女並んでいて、浴室は御影石、湯船は長方形で真ん中が仕切られています。
3-5人が定員と思えるくらいの、小ぶりな浴室・湯船でした。
お湯は湯船の片方に注がれ、溢れたお湯が隣にこぼれる仕組み。
見せていただいたときも熱そうなお湯がオーバーフローしていました。
そして、その廊下の奥にも寝室があったと思います。
なぜか、寝室には既に布団が敷いてありました(笑)
2階右側はただいま改装中。
「この風呂の上の部屋が一番暖かくていいんだ」
でも改装中なので、ここは見られませんでした。
話を聞くと宿主はここに住んでおらず、休みの日に来ては建物を改装しているそうです。
それも柱を取り替えたり壁や床を直したり・・1人で結構大掛かりな改装をしています。
元々は亡くなった父親の宿だったそうですが、(古くて)買い手もなく、手を加えているうちにだんだん住みやすくなってきたので、定年後はここに住むつもりだと仰っていました。
で・・確かに営業中なのですが、宿主がここに住んでいないだけに、宿主と「予定が合えば」OKだそうです(笑)
日帰り入浴は500円。
宿泊は素泊まり3000円。
1食付くごとに1000円高くなりますが、「素泊まりの方が嬉しい」そうです(笑)
日帰り入浴料は、あまり安いとゆっくり入れないくらい(近所の)人が集まる(先代の時代がそうだった)ので、あえて高めに設定しているということでした。
とてもお湯に浸かりたかったのですが、宿主は工事中でずっと宿の中にいられない→見ず知らずの人を1人だけ宿に入れるわけにはいかない・・というもっともな理由で、見学のみで帰ってきました。
でも嬉しかったですね〜^^
一通り見せていただき、お話を聞いたところで宿主はまた屋根の工事のために上へ行かれました。
数年後に宿主がそこに住むようになる頃には、落ち着いたウッディーな談話室や、昭和のままの寝室は今以上にきれいになっていることと思います。
何より、うちのお湯が一番という言葉が嬉しかったです。
温泉宿の経営者でも全く温泉のことに関心を持たない人がいますが、こうやって自分の宿の温泉に誇りを持っている宿主は、お湯を大事にするでしょうし、そのお湯をありがたくいただく客人も大事にしてくれるでしょう。
なんだか明るい気持ちでこの場所から次へ向かいました^^
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プロフィール
HN:
のん
性別:
男性
職業:
温泉愛好家&温泉ライター。温泉資格:温泉入浴指導員・温泉健康指導士・温泉ソムリエマスター・温泉観光士・温シェルジェ・温泉観光実践士・温泉観光管理士・高齢者入浴アドバイザー。
趣味:
湯。翼。
自己紹介:
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※ブログ移転&前PCのHDDクラッシュに伴い、過去の記事の画像がない状態が続いております。随時大きなサイズで画像を記事に戻しておりますので、ご容赦ください。
※当コンテンツの無断転載を禁止いたします。画像を使用する場合は管理人にお申し出下さい。
※コメントは承認制となっております。
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無題
無題
完全予約制で営業しているというか・・(笑)
でも、廃業でも休業でもありませんし、数年後には通年で営業するようになるはずですし。。
ここには来年中に、電話予約して行ってみたいと思っています^^
無題
無題
「自分のところのお湯が一番」と仰る方には時々お会いしますが、そんなコメントを聞くと嬉しくなりますね〜。
この辺りは札幌からだとドライブコースとしては一番いい場所なんです。
雪の少ない地域ですし^^
・・私は道東に行きたいです(笑)
無題
なんと・・・☆は入浴してきました。
今年中に、楽天ブログのほうに画像とともにアップしようか、と。
センチェリー温泉のことですが、建物は見つけられましたが廃業していましたよ。
そのほうのことは、野湯ブログで書き込もうか・・・と。
無題
おぉ、情報ありがとうございます^^
そんなに人相は悪くないはずなんですが、やはり男一人だと警戒心を持たれますね^^;
ただ、そんなにハードルは高くないことが分かったので、来年のうちには行きたいと思います^^
というか…こんな観光客が絶対こなさそうな宿で、温泉好きが集まって座談会なんてできたら楽しいな‥なんて想像してました(笑)
宿主も含めてみんなで日本酒でも呑みながら‥
誰か企画してくれませんかね(笑)
無題
私は入浴そこねた温泉です。
宿主との時間との都合があわずにがっかり^^
他に仕事を持っているのでいつでも入浴が出来ないとのことです。
センチェリー温泉はやっぱり営業して二様ですね。電話確認をしたけど、違う人がでました。
無題
無題
最新情報ありがとうございます(笑)
しばらくはなかなか宿主の方との予定を合わせるのは難しいかもしれませんね^^;
でもこういう小さな宿が閉鎖の方向ではなく通年営業に向かっているのは嬉しいことです^^
‥あの休憩室で別料金ですか〜
それは利用するか微妙です^^;
無題
>こっそり30分は無料だそうです(^^
ってその感じじゃ・・・面白そうなので
あえて体験したいね。
無題
全然こっそりじゃない気がしますが‥それなら少し納得ですね^^;
入れる時を楽しみにしてます^^